企業研修 やりがいをもって働くスタッフの育成方法

企業研修の実施例 講演会後のフィードバック研修
経営者が主催する、推薦する、講演会を聴衆の一人として聴くことが研修の一環となっている会社
その会社の研修の一環の講演会の後は必ず、フィードバック研修に入らせていただいています。
なぜ、こうやって、ただ講演会を聴くだけにとどまらないのでしょうか。答えは今日の記事から。
先日お聞きしたディズニーでの仕事についてのお話をみなさまにもシェア。
ディズニーランドのスタッフ研修から考えてみたいと思います。
目次
ディズニーから学ぶ働き方とは?
はじめに、あなたの会社の経営理念をスタッフは理解していますか?
香取感動マネジメントの香取代表のお話、ディズニーランドのバイト9割という社会の経営マネジメントは徹底的な社員研修があります。
実際にわたくし、西田が自ら香取氏よりお話を聞いたことは以下の通りです。
誰もが語れるディズニーの理念
ウオルト・ディズニーがなぜ、ディズニーランドを作ったかという考え方は社員だろうが、バイトだろうが、誰でも語れるようになっているそうです。
それは理念の教育と伝統の伝承が行われているから。
死してなお、ずっと語り継がれるようになるためには、創業者の思いを後世へ伝達し続け慣れなければならないのです。
それをただ、クレドや理念を毎日唱えればいいとかそんな方法ではだめなのでしょう。
ではなく、大切なのは創始者の理念が映像を伴ったストーリーとして語れるかどうかなのです。
これはディズニーで働くと決まった人が受ける最初の研修の時、誰もがたった一度だけ視聴させられる、ウオルト・ディズニーが子どもと一緒に行った遊園地の映像から始まります。
ここでウオルトが見て感じたことは、メリーゴーランドに乗る子どもをベンチでフランクフルトを食べながら見ているだけ、ゴミ箱にはゴミがあふれていてとても子どもが遊ぶ遊園地としては清潔とは言えないものだったとのことです。。
だから、大人も子どもも共に楽しめる綺麗で楽しい夢の世界を創りたい、と考えそれを具現化するために試行錯誤されて形になったものがあの今のディズニーの原形という話。
つらつらと暗記したクレドは出ないのでしょうが、社員だろうが、バイトだろうがこのストーリーだけは誰もが語れるのだそうです。
そう、創業者の理念を理解しているから、です。
自身の会社の思いをスタッフは社長の代わりに語れますか?
バイトを含めたスタッフの一人一人が「この会社はこんなふうな考えをもってスタートしたんです。
そして、こんなことをビジョンとしてもっているから、お客様に‘クライアントにこんなふうになって欲しいんです。」と何も見ずに彼らが伝えられるようになったら、その感覚はスタッフの腑に落ちて、生きたものとなってきます。
理念を唱えることが悪いとは言いませんが、理解し自身の言葉で語れるようになったら、スタッフの働き方は変わるのでしょう。
組織で大切なことは理念を言えることではなく、理念の基になったストーリーを理解して伝えられること。
ディズニーランドのスタッフから学べることは誰もが自分の言葉で言語化できるという力は、一つの組織を作るにはとても大切であるということなのです。
そういった考えで、研修を依頼される経営者の方は、同じ講演会を聞いた折には全員でそれぞれが感動したこと、思ったこと気付いたこと、印象に残ったことなどのシェアを実践しています。
それも社長自らがファシリテートするのではなく、社長も社員と同じ立場にたって、です。
その理由として、経営者がファシリテートすると、思い通りの方向性に導きだすようなやり方になってしまう恐れがあるのと、考え方自体が押し付けになる可能性があるからです。
あくまでも、感じたこと、考えたことは、社員自らの言葉でそれぞれが語るという形式をとります。
各々が述べることの効果としては、同じ話でも、感じることが違うということの共有ができるのと、人の意見から学べるということが挙げられますね。
その過程を通して自分の意見がまとまってきたり、本来考えていたことと、少し異なることに気付けたりします。
ここで大切なのが、どんな考えや意見も一旦は受け止める、否定しないということ。
意見が言える関係性、環境作りにも役立ちます
学習とは、インプット、アウトプットの繰り返し。さらに言えば、他との共有ができるのがなおのこと良いのです。
社内でのミーティングも、もし単に業務内容の確認だけになっているのなら、仕事を作業にしかとどめません。効率よく働くにはいいのですが、そこにマインドの部分が伴わないと真のやりがいにはつながらないのです。
さらに、感じたことを、今度は業務にどう生かせるかを考え、スタッフ同士、考えを交換していきます。
アウトプットして、自分のやれること、やりたいことを伝えると、より具現化するというのは通常の学びと同じこと。
これをきちんと社内でも実践できるようになると、それぞれの意識が変わっていきます。
実はモチベーションというのはどこに意識を向けるよう促すかによって変わっていきます。
また、自分の考えを受け入れられてもらえるという環境や関係性ができると、人は安心して自分の考えを出せるようになるものです。
ここの経営者は自分が社員に研修をしてもいいけれど、押しつけと感じられるのを避けるのと、経営者の都合のいいことを言わねばならぬという空気にしたくないため、このような研修の形式を実施しています。
研修の時間をとると生産性は落ちるのか?
研修という時間を作ると仕事の効率が落ちる、生産性が落ちるという言葉を言われる方もいますが、ディズニーでは研修の時間を確保してシフトもいれない期間を必ず作るそうです。
目先の生産性より長期的なビジョンをもった生産性。
きちんと理念を理解し、自ら動ける社員を採用したい、というより、自ら動けるように育てていく必要があるのです。
学ぶ時間と、会社の考え方の共有、きちんと確保していますか。
目先の生産性と長期的なビジョン、どちらを優先したほうが共通認識を育成できるかおわかりですね。